教室の沿革

1974年10月 <滋賀医科大学開学>
1976年 4月 吉田吉信 産科学婦人科学講座初代教授着任
1976年 5月 産科学婦人科学講座開講
1978年10月 <滋賀医科大学附属病院開院>
1993年 2月 野田洋一 第2代教授着任
2008年12月 村上 節 第3代教授着任

ご挨拶

滋賀医科大学産科学婦人科学講座
教授 村上 節

新しくなった滋賀医科大学産科学婦人科学講座のホームページにようこそおいでくださいました。

この2年間は、新型コロナウイルス感染症のため、各地の医療機関は振り回されました。滋賀医科大学医学部附属病院も例外ではありませんでしたが、地域医療の最後の砦として、産婦人科はその役割を果たして参りました。入院する皆様には全例PCR検査を受けていただき、また、面会や分娩立ち会いの停止などご不便をおかけしておりますが、新型コロナウイルス感染症が終息するまで、いましばらくご辛抱をお願い申し上げます。

ところで、新型コロナウイルス感染症以外でも、国策の変化により、ここ数年は急な動きが続いております。

まず、今年度より生殖医療が保険適用されました。これまで自費診療ということで躊躇していた方々にも門戸が広がる一方、助成制度は廃止され、従来行っていた工夫が保険の枠組みから外されてしまうなど、最善の医療提供へ現場は少々混乱しています。当科としましては、先進医療として運用できるものは積極的に取り入れて、治療成績を維持し、さらに向上させるために日々の努力を続けて参る所存です。

また、当講座が関西一円で先頭を切って開始した卵巣凍結を含む小児や若年がんに罹患した方々の将来の妊孕性温存医療が、厚生労働省の助成を伴う全国的な研究という枠組みで開始されました。われわれが起ち上げた滋賀県全域のがん治療医と生殖医療施設を繋ぐネットワーク(OF-Net Shiga)を通じて、卵巣凍結以外にも受精卵、配偶子などの長期凍結保存を行うことが可能です。いつでも対応できるようがん妊孕外来を設けておりますので、必要時にはご利用下さい。

一方で、2024年4月から開始される医師の働き方改革法の施行に向けて、診療体制の見直しに迫られております。法律が変わっても人員が補強されるわけでもなく、マンパワーは限られており、その状況で無理のない勤務体制を構築するためには、診療内容の説明は平日に行うなど、皆様のご協力が必要です。ぜひ医師の働き方改革にもご理解をお願い申し上げます。

そんな中、ロボット支援下手術に待望の国産機器hinotoriが登場し、本学にもいち早く導入されました。最新鋭の機器を用いた最新の医療を多くの皆様に提供するために、準備を整え、臨床研究としても始動する予定です。

今後も、滋賀県唯一の医学部附属病院として、全人的医療を実践するために取り組んで参ります。どうぞよろしくお願い申し上げます。