教室員の風景

2014年4月

こんにちは。後期研修医の信田侑里です。
風が暖かく心地よい季節となりました。うちの近くの桜の木は枝の先のつぼみをほころばせています。毎年この時期になると名所にお花見に行きたいなーと思うわけですが、だいたいタイミングを逃して春の嵐に先を越されてしまいます。ただ、わざわざ出かけなくてもあちこちに桜が植わっているのが日本の良いところで、通勤途中の桜が満開に近づいていく様子を日々眺めるだけでもなんとなく心躍る気分になるものです。花粉症持ちでさえなかったら春は文句なしに一番好きな季節なのですが…。「今年は症状が出ないし治ったのかも?!」という春の初めの淡い期待は例年のごとく裏切られ、すでに目のかゆみと鼻水に悩まされている私です。
さて、滋賀県の桜を見るのは今回で四回目です。私は岐阜県の片田舎の生まれで、山と川と田んぼを遊び場にして育ちました。小学生の時の写真には、おまえは本当に日本人かといいたくなるほど真っ黒に日焼けして映っています。地元の高校を卒業したのち名古屋の寮で一浪して浜松医科大学に入学・卒業しました。同級生だった現在の旦那さんとともに滋賀医科大学に就職し、産婦人科に入局して現在に至ります。え、滋賀県のいいところですか?それは便利で住みやすいところ、明るく親切な人が多いこと、そして琵琶湖と、琵琶湖を取り囲む山の眺めの美しさ…でしょうか(^^)
産婦人科医としてはちょうど一年がたったことになりますが、短いながら本当にいろいろな経験をしました。笑顔で帰って行かれる方が多い一方で、残念ながらそうではない方もいらっしゃいます。大きな喜びと深い悲しみの混在するこの病棟に勤務しながら、ふとこの仕事を選んだことを全く後悔していない自分に気が付きます。同じ女性としてもっと患者さんの力になりたいと感じつつ産婦人科二年目の春を迎えます。